日々

何年かぶりにサラリーマンをして、
何年かぶりに通勤なんて味わって、
何年かぶりに給料もらった、
何年かぶりにあいつとも話せて、
何年かぶりに赤子を抱いて、
何年かぶりに心震えた

老いた母の食欲に驚き、
己の体力の無さにがく然とし、
物忘れの多さに辟易とし、
疲れの蓄積に呆れる、

年齢なりによく人が見えるようになり、
疲れたあとのビールの美味さに今更癒され、
体調変化で自分の残り時間の少なさを知り、
眠りにつくときに老いを自覚する。

まぁ、それもまた諸行無常、色即是空なりか。